10万円給付のオンライン申請に向け「マイナポータル」でできること使い方を確認しました!



10万円給付のオンライン申請に向けて準備すべきこと

特別定額給付金のオンライン申請は、PCやタブレット、スマートフォンを利用して「マイナポータル」にアクセスして行ないましょう。通常のWebサイトへのアクセスと異なり、マイナポータルではログイン時にマイナンバーカードに保存されている情報を利用した個人認証が必要となるため、マイナンバーカードを持っていることが前提です。

マイナンバーカードを持っていない場合もまとめの前に説明させて頂いております。郵送や市役所の窓口での申請についても紹介しております。合わせてご確認お願いします。

特定定額給付金のオンライン申請にはマイナンバーカードが必要

オンライン申請はPC、タブレット、スマホから「マイナポータル」にアクセスして行う

必要な物
・マイナンバーカード

1.マイナポータルはPCやタブレット、スマートフォンを利用

最も手軽にアクセスできるのがスマートフォン。スマホに搭載されるNFC機能を利用してマイナンバーカードの個人認証情報を読み取ってログインできるため、ICカードリーダーライターなどの機器を別途用意する必要がないのがいい。

しかし、NFC機能を搭載していないスマホでは利用できない。対応スマホは、iOS13.1以上がインストールされたiPhone7以降のiPhoneと国内で販売されたAndroidスマホ全124機種となっている。対応スマホのリストはマイナポータルの「よくある質問」ページ内に記載されているので、そちらで確認してもらいたい。

写真はXperia 1だが、iPhone 7以降のiPhoneまたは国内で販売されたNFC対応Androidスマホなど全124機種のスマホからアクセスできる

次に、PCでアクセスする場合だ。通常PCはマイナンバーカードの読み取り機能を搭載していないため、別途マイナンバーカードを読み取れるICカードリーダーライターまたはスマホが必要となる。そのため、そのどちらも持っていない場合には、どちらかを用意しなければならない。

対応するICカードリーダーライターは、「公的個人認証サービスポータルサイト」内に一覧表示されているので、この中からいずれかの製品を準備しなければならない。

スマホは、アクセス時にPCと連携させPCカードリーダーライター代わりとして利用する。つまり、PCカードリーダーライターの代わりとして利用できる。連携できるスマホは、先に紹介したマイナポータルにアクセスできるスマホと同じ。もちろん、そのスマホからマイナポータルにアクセスしてもいいが、操作性などの観点からPCでアクセスしたい場合に便利です。

PCでアクセスする場合には、マイナンバーカードに対応したICカードリーダーライター、またはマイナンバーカードを読み取れるスマホが必要

対応するPCのOSは、Windows PCはWindows 10またはWindows 8.1、MacintoshはmacOS Catalina、macOS Mojave、macOS High Sierraとなる。

最後にタブレットでアクセスする場合。こちらは、マイナンバーカードを読み取れるスマートフォンと連携してアクセスを行うことになる。利用可能なタブレットは、iOS 13.1以上のiPadまたはAndroid 6.0以上のAndroidタブレットとなる。連携できるスマホは、PCの場合同様にマイナポータルにアクセスできる。

 

タブレットからのアクセスには、マイナンバーカードを読み取れるスマホが必要



「マイナポータル」でできること使い方を解説

マイナポータルでできることをPCやタブレット、スマートフォン別に使い方を解説します。

1.スマホでのアクセス方法

マイナポータルへのアクセス方法を手段ごとに紹介していこう。まずはスマートフォンから。

スマホでのアクセスには、あらかじめスマホに「マイナポータルAP」をインストールする必要がある。マイナポータルAPは、iPhoneではApp Storeから、AndroidスマホではGoogle Playからそれぞれ入手できる。

また、それぞれアクセスに利用できるブラウザも決められている。iPhoneはSafari 13以上、AndroidスマホはChrome 69以上。対応スマホで常に最新版へのアップデートを行なっているならこの条件はクリアできている。

 

スマホにはあらかじめ「マイナポータルAP」をインストールしておく必要がある

以上の準備を行なった後にマイナポータルAPを起動し、表示されるメニューから「マイナポータルにログイン」をタップ。次に、マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書のパスワードを入力する。このパスワードは、マイナンバーカード作成時にあらかじめ登録した数字4桁のパスワードだ。パスワード入力を3回連続で間違うとロックがかかり、ログインできなくなるので要注意だ。

パスワードを入力しOKボタンをタップすると、「マイナンバーカードのセット」という画面に切り替わる。ここでマイナンバーカードをスマートフォンのNFCロゴ付近(iPhoneは本体上部付近)にかざすと、マイナンバーカードの情報を読み取って個人認証が行なわれる。情報の読み取りには数秒かかるので、「カード読み取りが完了しました。」というメッセージが表示されるまではカードを動かさずにタッチしたままにしておこう。

正常に認証が行なわれるとマイナポータルにログインとなるが、初めてアクセスした場合には「利用者登録」メニューが表示され、メールアドレスなどを登録する必要がある。この利用者登録が完了すると、マイナポータルへのログインが完了し、メインメニューが表示される。なお、2度目以降のアクセス時には利用者登録メニューは表示されず、即座にログインが完了してメインメニューが表示されるようになる。

・スマートフォンでのマイナポータルアクセス手順

スマホでマイナポータルAPを起動し、「マイナポータルにログイン」をタップ

パスワード入力画面に切り替わったら、数字4桁の利用者証明用電子証明書のパスワードを入力しOKボタンをタップ

この画面に切り替わったら、マイナンバーカードをスマホのNFCリーダー部分にしばらく動かさずタッチしたままにする

「カード読み取りが完了しました。」というメッセージが表示されたら読み取り完了なので、マイナンバーカードを外す

初回アクセス時には利用者登録メニューが表示されるので、メールアドレスなどを入力し利用者登録を行う

2.PC、タブレットでのアクセス方法

PCとタブレットを利用したマイナポータルサイトへのアクセス方法だ。

マイナポータルへのアクセスに対応するブラウザは表にまとめたとおり。Windows PC、Macintoshとも主要ブラウザをサポートしているので、ほとんどの人が別途ブラウザをインストールすることなくアクセスできる。

PC、タブレットからマイナポータルにアクセスできるブラウザ
Windows PC

Internet Explorer 11
Microsoft Edge 40以上
Chrome 69以上
Firefox 68以上
Macintosh

Safari 12以上
Chrome 69以上
Firefox 68以上
iPad

Safari 13以上
Androidタブレット

Chrome 69以上

マイナポータルへのアクセス方法だが、PCでは2つの方法が用意されている。1つはICカードリーダーライターを利用する方法で、もう1つはマイナンバーカードの読み取りに対応するスマホと連携する方法だ。

まずはじめに、ICカードリーダーライターを利用してアクセスする手順だ。この方法では、アクセス前にあらかじめマイナポータルAPをインストールする必要がある。なお、マイナポータルAPのインストール手順は、利用するブラウザごとに異なっている。以下に、ブラウザごとのマイナポータルAPインストール手順を示すページのリンクを掲載するので、利用するブラウザに合わせてアクセスし、インストールしてください。

今回は、Cromium版Microsoft EdgeにマイナポータルAPをインストールする手順を紹介するが、他のブラウザに比べてやや手順が面倒なので、可能なら他のブラウザの利用をお勧めする。

・Cromium版Microsoft EdgeにマイナポータルAPをインストールする手順

Cromium版Microsoft EdgeのマイナポータルAPインストール手順ページにアクセスする

ブラウザ右上「…」ボタンをクリックし「拡張機能」を選択

左下の「他のストアからの拡張機能を許可します」を有効にする

Cromium版Microsoft EdgeのマイナポータルAPインストール手順ページにある「Googleウェブストアへ」ボタンをクリック

マイナポータルAPインストールページが開くので、右の「Chromeに追加」ボタンをクリックし、マイナポータルAPをインストール。インストールが終了後したらブラウザを再起動する

マイナポータルAPをインストールしたら、PCにICカードリーダーライターを接続し、マイナンバーカードを装着した状態でマイナポータルにアクセスする。次にページ右上に表示されている「ICカードリーダーでログイン」ボタンをクリックする。すると、利用者照明用電子証明書のパスワードを入力するダイアログが表示されるので、数字4桁のパスワードを入力しOKをクリック。するとICカードリーダーライター経由でマイナンバーカードの情報が読み取られ認証が行われる。

正常に認証が行なわれるとマイナポータルにログインとなるが、初回アクセス時に利用者登録メニューが表示されるのはスマホと同じだ。

・ICカードリーダーライターを利用したマイナポータルへのアクセス手順

PCにICカードリーダーライターを接続してマイナンバーカードを装着する

ブラウザを起動してマイナポータルにアクセスし、右上の「ICカードリーダーでログイン」ボタンをクリック

数字4桁の利用者証明用電子証明書パスワードを入力してOKボタンをクリック

初回アクセス時には利用者登録メニューが表示されるので、メールアドレスなどを入力し利用者登録を行う

次に、スマートフォンと連携してログインする手順だ。この方法では、PCのブラウザに表示される2次元バーコードをスマホで読み取るとともに、スマホでマイナンバーカードを読み取って認証を行なう。また、タブレットでのアクセスもこちらと同じ手順となる。

この手順でアクセスする場合には、PCのブラウザでマイナポータルAPをインストールする必要はない。そのかわり、スマホにマイナポータルAPをインストールする必要があるので、先に紹介したようにスマホでマイナポータルAPをインストールしておこう。

スマホでマイナポータルAPのインストールが完了したら、PCまたはタブレットでブラウザを起動しマイナポータルのサイトにアクセスする。次に、ページ右に表示される「2次元バーコードでログイン」ボタンをクリックする。すると画面に2次元バーコードが表示されるので、ここから先はスマホでの作業となる。

スマホでマイナポータルAPを起動し、「PC画面のバーコードを使ってPCでログイン」をタップする。次に、スマホのカメラで2次元バーコードを読み取ると、マイナンバーカードの利用者照明用電子証明書のパスワード入力画面に切り替わるので、数字4桁のパスワードを入力してOKボタンをタップ。その後、スマホのNFCロゴ付近にマイナンバーカードをタッチすると、カード内の認証情報が読み取られログイン認証が行なわれる。無事に認証が完了すると、PCのブラウザ画面が切り替わり、マイナポータルのにアクセス可能となる。こちらも、初回アクセス時には利用者登録メニューが表示される。

・PCおよびタブレットでスマホと連携したマイナポータルへのアクセス手順

ブラウザを起動してマイナポータルにアクセスし、右上の「2次元バーコードでログイン」ボタンをクリック

ブラウザに2次元バーコードが表示されたら、この先はスマホで操作する

スマホでマイナポータルAPを起動し、「PC画面のバーコードを使ってPCでログイン」をタップ

スマホのカメラでPCに表示されている2次元バーコードを読み取る

パスワード入力画面に切り替わったら、数字4桁の利用者証明用電子証明書のパスワードを入力しOKボタンをタップ

この画面に切り替わったら、マイナンバーカードをスマホのNFCリーダー部分にしばらく動かさずタッチしたままにする

「カード読み取りが完了しました。」というメッセージが表示されたら読み取り完了なので、マイナンバーカードを外す。スマホでの操作はここまで

初回アクセス時にはPCのブラウザに利用者登録メニューが表示されるので、メールアドレスなどを入力し利用者登録を行う

3.マイナンバーカードを持っていない場合

・世帯主が口座を持っている場合

市区町村から郵送で申請書が届いたら、郵送の場合は、住民票上の世帯主が銀行などの口座情報を書き入れ、運転免許証や健康保険証などの本人確認書類の写しをつけて返送する。役所で確認できれば、指定口座に世帯全員分の給付金が振り込まれるしくみです。

・世帯主が口座を持っていない場合

口座を持たない人や金融機関から自宅が遠い場合などに限り、市区町村の窓口でも申請できる。

申請期限は、郵送の受け付け開始から3カ月以内。各自治体が事前に準備を進め、すでに支給を始めた自治体もあるが、自治体によって支給時期はばらばらになる。

ネットカフェで寝泊まりする人のように、登録上の住所と実際の住所が違う場合は、住民登録がある市区町村に連絡することで、申請ができるようになる。ホームレスの人のように住民登録がない場合は、どこかの市区町村に住民登録をすることで10万円を受け取れる。

家庭内暴力(DV)被害から逃れるために住民票の住所と異なる場所に避難している場合は、避難先の市区町村に相談すれば申請手続きを進められる。同伴する子どもの分も受け取れるほか、加害者である世帯主には給付金が届かないようにすることもできる。

ただ、こうした人たちは行政機関などに自分で連絡をとらなければ、受け取れないおそれがある。必要な人に情報がきちんと届くか、期限内に申請をしてもらえるかが課題となる。



まとめ

オンライン申請は、事実上現時点のマイナンバーカード所有者向けです。

特別定額給付金のオンライン申請のメリットは、マイナンバーカードを利用した個人認証を行なうため、別途本人確認書類の提出が不要でスピーディに申請が可能という点だ。郵送での申請に比べて、より早く特別定額給付金を受給できる。

ただ、ここまで紹介してきたように、特別定額給付金のオンライン申請にはマイナンバーカードが必須となる。まだマイナンバーカードを持っていない人は、これからマイナンバーカードを作ればいいのでは? と思うかもしれない。しかし、それはあまり得策ではありません。

マイナンバーカードは、書面やインターネット経由で交付申請を行ない、その後送られてくる交付通知書を持って市区町村の交付窓口でパスワード設定などの手続きしてようやく交付される。通常、交付申請から交付通知書が届くまでにおおむね1カ月かかる。

現時点でマイナンバーカードを持っていない人は、素早く特別定額給付金を受給したいのであれば、市区町村から受給権者(世帯主)あてに郵送される申請書類を利用して申請したほうが断然早くなります。

そう考えると、特別定額給付金のオンライン申請は、事実上、現時点でマイナンバーカードを持っている人が利用するものと言える。