相模トラフ東京大地震はいつ起きるか関東大震災級の巨大地震が起こる確率を確認してみました。
マグニチュード8クラスの地震はいつ来るかわからないものの、マグニチュード7クラスの地震は30年以内で70%の確率で起こると予想されております。
相模トラフ首都直下型地震の被害想定は?
内閣府の試算によるとM7.3クラスの直下型地震が来た場合
- 経済的被害が合計約95兆円
- 人的被害は最大2万3千人
と言われています。
相模トラフは、日本列島が位置する陸のプレートの下に、南方からフィリピン海プレートが沈み込んでいる場所です。具体的には相模トラフとは下図の位置を示しております。
過去の関東付近で大地震が発生しており、代表的な例を上げると
- 1703年「元禄関東地震」(マグニチュード8.2)
- 1923年「大正関東地震(関東大震災)」(マグニチュード7.9)
これらの大地震は関東南部の沖合には「相模トラフ」があり南からフィリピン海プレートが沈み込んでいます。「元禄関東地震」「大正関東地震(関東大震災)」はいずれもこのプレートの境目「相模トラフ」で発生した巨大地震です。
今までの研究結果から想定される相模トラフ大地震について解説していきます。
相模トラフ東京大地震はいつ起きる?
首都圏で発生するマグニチュード8クラスの地震は、今後30年以内に5%と言われています。
マグニチュード7クラスの地震は、今後30年以内に70%程度の確率と言われています。
相模トラフ地震に関してはマグニチュード8クラスの地震は、しばらく起こる可能性は低いが、マグニチュード7クラスの地震となると今後30年以内に70%程度の確率と言われており、天気予報で雨が70%降ると聞いたら傘を持っていくレベルの数値です。
相模トラフ付近で起こったマグニチュード7クラスの地震は、
1987年12月17日に起こったが千葉県東方沖地震マグニチュード6.7と言われています。
その後、30年が経過しており、マグニチュード7クラスの地震がいつ起こってもおかしくないと確率的に言われています。
(出典:首都直下地震の被害想定と対策について-中央防災会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループより)
首都直下型関東大震災級の巨大地震が起こる確率
相模トラフ東京大地震はいつ起きる?で首都圏で発生するマグニチュード8クラスの地震は、今後30年以内に5%と言われています。また、マグニチュード7クラスの地震は、今後30年以内に70%程度の確率と言われています。
地震調査委員会は「元禄関東地震」から「関東大震災」までの220年間を1つのサイクルとして、今後のマグニチュード7クラスの大地震の発生確率を予測しています。
220年の間に8回発生しているため、単純に計算すると27.5年に1回。これをもとに地震学で用いられる将来予測の計算式に当てはめると「今後30年以内に70%」という発生確率が導き出されます。
これらの根拠が資料の中にあった下表です。
表-1マグニチュード8クラスの地震が今後起こる確率
表-2マグニチュード7クラスの地震が今後起こる確率
相模トラフ沿い及び関東地方で発生した主な地震を見てみると5~10年起きにマグニチュード6クラスは頻発していることがわかります。
表-3相模トラフ沿い及び関東地方で発生した主な地震
表-4相模トラフ沿い及び関東地方で発生した主な地震
マグニチュード8クラスは、1923年9月1日の大正関東地震(関東大震災)が直近で起こっています。
マグニチュード8クラスの地震の発生間隔は180~590年程度でばらくつと推定されています。
表-3にあるとおり、期間後半では「関東大震災」の前年とその前年に合わせて2回、それに1894年から翌年にかけては3回などと大地震が相次いで起こっていることです。
「関東大震災」からことしで100年近くが経過し、これから活動期に入ると指摘されているので、油断できない状況と言えます。
(出典:相模トラフ沿いの地震活動の長期評価(第二版)について-地震調査研究推進本部地震調査委員会より)
首都直下型関東大震災級の巨大地震が起こす被害想定は?
首都圏で発生するマグニチュード7クラスの地震は、今後30年以内に70%程度の確率と言われています。
内閣府が発表している都心南部直下でM7.3の地震が発生した場合の被害想定が動画で公開されています。内容を確認していきましょう。
経済的被害
- 合計約95兆円(ほぼ日本の国家予算に匹敵)
- 合計被害額の内:建物・資産等の被害は約47兆円
- 合計被害額の内:生産・サービス低下の影響は約48兆円
人的被害・建物被害
・最大2万3千人(阪神・淡路大震災の約3.5倍)
全壊および焼失棟数合計
・最大61万棟(阪神・淡路大震災の約5.5倍)
ライフライン被害
- 都区部で5割が断水
- 1割で下水道の使用不可
- 都区部で5割が停電
- 発災直後は9割の通話規制
※地域によっては復旧に数週間を要します。
道路
- 主要路線の道路啓開少なくとも1~2日復旧を要する
※環状八号線の内側を中心として、深刻な道路交通麻痺が発生!
消化活動、救命・救助活動、ライフラインの応急復旧、物資輸送などに
著しい支障が生じる可能性があります。
- 地下鉄は1週間、私鉄、在来線は1ヶ月程度運行停止
- 非耐震岸壁では多くの施設が機能停止
被害の大きい港湾は復旧に2年以上を要する
帰宅困難者
- 東京都市圏640万~800万人
- 東京都380万~490万人
※東日本大震災のときの約1.5倍にあたります。
避難者
- 2週間に最大720万人
※避難者は、断水や停電の影響を受けて、発災2週間後に最大720万人発生すると想定されます。
食料
- 発災後1週間合計で最大3,400万食不足
飲料水
- 発災後1週間合計で最大1,700万リットル不足
※1人1日あたり3リットルとして計算
医療機能
- 被災都県で対応が難しくなる入院患者数は最大1万3千人
(出典:首都直下地震の被害想定-東京大学生産技術研究所より)
(出典:【首都直下地震編】全体版-内閣府防災より)
まとめ
相模トラフ東京大地震はいつ起きる?をまとめてみました。
マグニチュード8クラスの地震はいつ来るかわからないものの、マグニチュード7クラスの地震は30年以内で70%の確率で起こると予想されており、関東圏に住まわれている方々はいつ地震が来てもいいように備えが必要です。
また、想定被害の内容にまとめましたがマグニチュード7クラスというのは恐ろしい被害をもたらすことがわかったと思います。これは既に内閣府がyoutubeで公開されているものです。
地震が起こってから2週間は避難者が出ることが想定されていることから、2週間避難場所で生活できる食べ物と飲み物等の備えが必要ということもわかって頂けたかと思います。
2011年に東日本大震災が起こり、その後、保存水や食料等備えていた企業や個人が記憶の風化とともに備蓄を怠りつつあります。人々の記憶から忘れないうちに地震への備えを万全にすることが必要と考えます。